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さまつりっぷ

杜の都の奥座敷

9月の4連休後半、GoToトラベルを利用して1泊2日で仙台に行ってきました。

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天気が少し心配されましたが、雨が降ることもなく時々晴れ間もあり比較的恵まれました。

仙台は懐かしの街でして、おいしいものを食べて温泉に入ってきたので、忘れないうちに書いておきます。

 

 柏から仙台へ

関東から仙台へ行くとなると新幹線、高速バスや自家用車が多いと思います。

でも最近、東京仙台間の交通手段が一つ増えました。

特急「ひたち」、品川から仙台まで約300kmを走る長距離列車です。

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仙台駅にて

元々は「スーパーひたち」の名前で上野と仙台を結んでいた特急でした。

廃止が予定されていたところに東日本大震災で運休。

その後、常磐線の全線復旧に伴い特急「ひたち」として復活しました。

時間は4時間程度かかり効率は余りいいとは言えません。ですが、是非1度は乗ってみたいと思っていたので、この機会に揺られてみるかと・・・

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旧柏そごう

空は生憎の曇り模様。本当は上野始発なんですが、柏の方が便利なので柏駅からスタートです。ここに停まるのもこの朝の1本だけですしね。

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 柏駅を8:27に出発する「ひたち3号」に乗ります。

そういえば、朝方に千葉駅から南小谷駅まで走る特急あずさも3号でしたね。何か決まりがあるんでしょうか?

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乗ってみると中々の乗客率。

緑のランプが座っている席なので、半分程度は埋まっているでしょうか。

多少乗客を入れ替えながら、人数は大きく減ることもなく終点まで着きました。

4連休で人出が多いとはいえ、意外な利用者の多さです。

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ひたちの車窓から

北へ行くに連れて色付く田んぼが旅情を誘います。

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ひしゃげたガードレールが見えます

車窓には震災の爪痕が残る景色も流れますが、新しい家が建ち、田畑も整備されてきていて、復興はゆっくりとだけど進んでいるんだなと感じました。

 

ところで、実は仙台への交通手段としてはもう一つ、成田空港から仙台空港をいつか乗ってみたいと思っています。

仙台圏のトランジット需要がメインでしょうし、今の状況だと運行休止になりかねないので、早めに行ってみたいところです。

 

さて、仙台駅です。

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子どもたちがひたちと一緒に写真を撮っていました

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ロングランを終えて車庫へ向かうようです

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レンガタイルの駅舎が有名ですが、今の見所はなんといってもこの吹き抜けの通路です。再開発で様変わりしました。これは一見の価値あり。

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 吹き抜けとガラスウォールの渡り廊下がオシャレ

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幕屋根は撤去されたんですね・・・ちょっと淋しい

お昼を食べようとしたのですが、駅の店はどこもかしこも大行列です。

仙台に観光へ来た人も多かったんじゃないでしょうか?

賑わいがあるのは結構なことです。が、並ぶのは嫌なので店を探していると…

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思い出しました。仙台には半田屋があることを。

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半田屋Bivi店

何やらめんこい娘が客引きをしているので、ここぞとばかりに飛び込みます。

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名刺も貰いました。「大森杏子(あんこ)」というそうです。

調べてみると仙台発のバーチャルアイドルなんですね。どんぶりめしを食って頑張って欲しい。

 秋保温泉

腹ごしらえをしたらレンタカーを借りて、温泉に出発です。

目指すは仙台の奥座敷秋保温泉

仙台中心部からも非常に近く、走行距離で30km程度。1時間もあれば十分着きます。

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ただ、川沿いに旅館が点在している印象が強く温泉街といった風情は余り感じられません。

仙台からの利便性の高さと、大規模で洒脱な旅館が秋保の売りでしょうか。

そうした旅館群の中に一軒だけ、共同浴場があります。

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 循環型がほとんどの秋保で貴重な源泉かけ流しのお風呂です。

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ロッカーに貴重品を預け、チケットを券売機で買います。

浴場は狭く、カランは2つでした。湯船は大人3人で満杯。

熱めのお湯に浸かって開け放たれた窓から外を眺めるのは中々に爽快です。

傾きかけた日が木々をキラキラと照らしていました。

客は割と切れ目なく来るので、回転は早そうでした。入っていた時間は10分もないんじゃないでしょうか?

それでも忘れがたい、いいお風呂でした。

 

共同浴場の近くには猫がいました。

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苔の布団、気持ち良そうだなあ。

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風呂から上がってきてもまだいます。人馴れしてますが、見知らぬ人間は警戒してるようです。

 

今回の宿「華乃湯」に向かいます。秋保温泉入り口近くに立つ旅館です。

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恐らく秋保温泉の中ではかなり廉価なプランを提供してくれる宿だと思います。

というのも、お風呂・トイレなしの部屋があるからです。

余り宿におらず寝るところがあれば良い(でも温泉は入りたい)と思っていたので、おあつらえ向きでした。

 華乃湯客室紹介ページ ⇒ 客室|ホテル華乃湯|仙台 秋保温泉

 

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公式ページでもはっきり「訳あり部屋」となっていたんですね・・・ていうか他の客室普通に綺麗ですね。

別館となっていますが、今は使われていないエントランスとカウンターがあったので、以前は別の旅館だったりしたのかな?

また、この宿がいいなと思ったのは露天風呂が2カ所ある点です。

 華乃湯温泉紹介ページ ⇒ 温泉|ホテル華乃湯|仙台 秋保温泉

山沿い露天風呂が一番良かったですね。内風呂が併設されているわけではなく、旅館の奥まったところにポツンとあります。洗い場もなく、脱衣所からダイレクトにお風呂に繋がっていて、奥地の一軒宿の雰囲気を醸し出していました。

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公式ページの温泉紹介から

目の前の森で、木の上をリスが走っているのが見えました

お湯は鉄分を含んでいるのか浴槽は赤茶色になっています。擦ってみると指に色がつきました。

一つ難を言えば、宿についてすぐ川沿い露天風呂へ行ったのですが、塩素の臭いが割とあったのがちょっと残念でした。翌朝に入った上記の山沿い露天風呂や、内風呂は特にしなかったので、タイミングもあるのかもしれません。

 駅前でご飯

素泊まりなのでご飯を食べに仙台駅まで戻ります。秋保温泉は飲食店が非常に少ないですが、旅館で食べることがスタンダードである上に、仙台中心部との距離の近さもその理由じゃないかと思います。

目指すはハピナ名掛丁にある「和食処 大ばん」です。

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仙台駅至近のアーケード街にあります

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ここは牛タンはもちろん、定義山の三角揚げ、金華サバと仙台の美味いものに一通りありつけます。居酒屋なのでお酒も豊富で、宮城限定ウイスキーの「伊達」を置いているようです(この日は切れてしまっていました。ドライバーなのでいずれにせよ呑めないのですが・・・)

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牛タン

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三角揚げ

腹ごなしに仙台駅前を少し歩きます。デッキの上も中々の賑わいでした。

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仙台パルコ

散歩がてら周りの店を覗くとどこの店も繁盛してました。賑わいぶりは以前に戻ったかのようです。どの店もできる限り窓や扉を開けてましたが、寒くなったらそうもいかないでしょう。また悩みどころですね。

 2日目は仙台巡り

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午前中に仙台城趾へ行きます

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既に兜の影ができてました

順光の時を取りたかったのですが、これはこれでかっこいいですね。

騎馬像前では来た人が皆写真を撮っていきます。

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しかし騎馬像もさることながら、山越に仙台を見守る大観音像の姿も中々インパクトがあります。

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燦然と輝く観音様

仙台城を後にして、青葉山を抜けながら対岸の大崎八幡宮を目指します。

実は上の写真に朱塗りの鳥居がちょこっとだけ映っています。

大崎八幡宮は仙台開府の際に総鎮守として創建された神社で、その豪華絢爛な社殿は国宝に指定されています。

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ただ、今は白い垂れ幕に半分覆われてしまっており、その姿を拝むことはできませんでした。他にも鳥居の修復工事や扁額のお色直しなど、令和への代替わりに合わせて色々と手入れをしている時期のようです。

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ブルーシートで覆われているのは修繕中の三之鳥居です。なんだか随神門っぽいですね。

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参道には新しく提灯が並んでいます

参道の脇には休憩所があり、水ようかんや汁粉をお茶と一緒に食べさせてくれます。

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甘酒・コーヒー200円 甘味は300円抹茶付き

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水ようかんと冷抹茶

この抹茶がおいしい。軽く点ててくれたのですが、香りが鼻に抜けてとても爽やかでした。

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もちろん水ようかんも美味です。他の汁粉やだんごも気になります。

今度来たらまた食べよう。

 

そういえば、境内になぜか鶏が二羽放し飼いになっていて、木陰で餌をつついていました。

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白いの

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黒いの。眠そう

 上野へ

仙台巡りもこれでおしまい。早めに新幹線で帰ります。

しかし新幹線は本当に速いですね・・・行きが特急だっただけに特にそう感じます。

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仙台行きのひたち

上野に着くと、ちょうど仙台行きのひたちが発車案内に。

このまま乗って戻りたいなあなどと少し思ってしまいますね。

次に行くのはいつだろう。近い内にまた訪れたいものです。

 

目当ての喫茶店が外に10人は並んでいようかという混み具合だったので、スゴスゴと退散し、しばし放浪した後、60分1,200円飲み放題のボードに釣られてイタリアンバルに飛び込みました。

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トラットリア・ピノーロという店で、東京文化会館前の坂を下りたガード下にありますした。ここが中々良かったです。軽いつもりがドンドン注文してしまいました。

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生ハム盛り合わせ

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飲み放題はビール・ハイボール・白赤ワインの4種から

60分でサクッと切り上げて解散です。

 おわりに

仙台は3年ぶりくらいだったと思いますが、人が大勢歩いているのが印象に残りました。アーケードなんて、あんなに活気あったっけ? でも、もしかしたら4連休でどこもこんな感じだったのかもしれないですね。

今度は成田から空で行ってみたいです。

 

最後に、今回泊った「華乃湯」ですが、なんと自前のキャラクターを作っていました。

その名も「あきう はな」ちゃんです。

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お客を出迎える看板娘の図

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チャンネルも持っているそうです

現地に行くまで知らなかったため、最初はこの子が温泉むすめなのかと思いました・・・

まさか自分で生み出してしまうとは。

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ペットボトルにもなっています

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エレベーターの床にも


自家製らしき缶バッチやキーホルダーも販売していました。

館内至る所で目にします。いつか宿だけでなく、秋保といえばはなちゃんと言われるくらいになって欲しいですね。

 

それでは、お読みくださりありがとうございました。